子どもの喪失体験は、大人と異なり、どの時期(発達段階)で経験するかによって、その喪失の理解や認識がまったく異なります。逆境にあっても、子どもは大人以上にレジリエンスを発揮することも言われています。しかしその一方で、時間の経過とともに、心の問題がむしろ顕在化する場合もあります。そして、その要因は子ども自身の問題というよりも、その子どもの置かれている状況や、周囲の大人の関わりによる場合が多いといわれています。 災害を例にあげると、片親が行方不明になった場合、子どもには行方不明の状況がきちんと伝えられていない場合があります。また、家族や周囲の人たちが、安否確認に奔走している間、子どもは何が起こっているかまったくわからないまま、不安な状態で放置されることもあります。 あいまいな喪失をかかえた家族の中に子どもがいる場合、その子どもを「蚊帳の外に置かない」ことが大切です。それがどんなに過酷な体験であっても、家族の一員として喪失を共に受けとめることができるように、周囲の大人たちが配慮することが大切です。自分自身が尊重されていると感じる時、子どもたちは自分自身でグリーフの歩みを模索し、その中で成長していくのです。
子どもの喪失体験は、大人と異なり、どの時期(発達段階)で経験するかによって、その喪失の理解や認識がまったく異なります。逆境にあっても、子どもは大人以上にレジリエンスを発揮することも言われています。しかしその一方で、時間の経過とともに、心の問題がむしろ顕在化する場合もあります。そして、その要因は子ども自身の問題というよりも、その子どもの置かれている状況や、周囲の大人の関わりによる場合が多いといわれています。
災害を例にあげると、片親が行方不明になった場合、子どもには行方不明の状況がきちんと伝えられていない場合があります。また、家族や周囲の人たちが、安否確認に奔走している間、子どもは何が起こっているかまったくわからないまま、不安な状態で放置されることもあります。
あいまいな喪失をかかえた家族の中に子どもがいる場合、その子どもを「蚊帳の外に置かない」ことが大切です。それがどんなに過酷な体験であっても、家族の一員として喪失を共に受けとめることができるように、周囲の大人たちが配慮することが大切です。自分自身が尊重されていると感じる時、子どもたちは自分自身でグリーフの歩みを模索し、その中で成長していくのです。