あいまいな喪失による影響

あいまいな喪失とは

1.一般的影響


  • 個人や人との関係性を停止させてしまう
  • 何かを決める時に混乱が生じ、決定を困難にする
  • 悲嘆(喪失の悲しみ)が凍結してしまう
  • 白黒をはっきりつけたくなる
  • 夢の中に答えを見つけようとすることが増える

 

 

2.個人への影響


  • 悲嘆(喪失の悲しみ)からの回復が難しくなったり、悲嘆が凍結したりする
  • 抑うつ的になる
  • 不安やストレス、ストレスに関連した病気が増える
  • 心に深い傷をつくる
  • アンビバレントな感情や罪責感、恥などの気持ちが強くなる
  • 無力感を感じる
  • 何かを決める時の意思決定が難しくなる
  • 薬物やアルコールに頼ったり、自分や他者を傷つける危険性が増える

 

 

3.(家族の、コミュニティとの)関係性への影響


  • 家族のひとりひとりを動けなくする
  • 家族の中で会話が減る、気持ちを共有することが少なくなる
  • 何か決めなくてはならない時も、判断が差し控えられる
  • 家族の中での役割が不明確なままになる
  • お互いの関係性の境界があいまいになる
  • お祝いごとや儀式、家族旅行などをやめてしまう
  • 家族やコミュニティの人たちとの間に葛藤が生じ、しばしば距離をおいてしまう

 

 

*アンビバレントとは

全く相反する感情をもつこと。あの人はいない、いやきっといる、といったような両方の気持ちを持つことをさす。

意識的・無意識的に葛藤状態に陥ることが多く、心の問題を理解する上で重要な概念となっている。

(次のコーナーを参照)